『我見』と『離見』
こんばんは。 前田裕二さんの新著『メモの魔力』に、ドハマり中の稲葉です。
メモの魔力 The Magic of Memos (NewsPicks Book)
- 作者: 前田裕二
- 出版社/メーカー: 幻冬舎
- 発売日: 2018/12/24
- メディア: 単行本
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この『メモの魔力』のテーマのひとつに、『抽象化』1という表現があるんですよ。
その抽象化をする速度を加速させる方法が『メモの魔力』に載ってまして。
その方法が良い感じに僕の脳みそを刺激してくれるわけなんですよね。
ということで、今回は抽象化を加速させる2つの方法『我見』と『離見』についてお伝えさせていただきます。
我見(がけん)と離見(りけん)
抽象化能力を底上げするために身に付けるべきことに、『自分を一歩引いて客観視するクセ』があります。
室町時代に能2を大成させた世阿弥が能楽論書『花鏡』で述べた『我見』3と『離見』4というものがあるんですね。
良い芸と悪い芸を見極めるものは、『目』なんだそうです。
悪い演者は『我見』だけを使い、良い演者は『我見』と『離見』の両方を上手く使うとのこと。
その、『我見』と『離見』を一致させることが良い演者になっていくことに繋がり、そして同時に抽象化能力を向上させることになるのです。
写真を撮って『離見の目』を鍛える
なるほどなるほど。 要は、『離見』を鍛えて、自分自身の行動を管理下に置き、『我見』と『離見』を一致させられるようになれば良いということですね。
うん。
『離見』ってどうやって鍛えれば良いの?って話じゃないですか?
いや~、さすが前田さんですよ。
ちゃんと本に『離見』の鍛え方が書かれていました。
これからお伝えする方法は、室町時代には絶対に使えなかった、現代ならではの方法です。 平成に生まれて良かったですね。 僕が生まれたのは昭和だけど。
どのように『離見』を鍛えるのか?
それは、『毎日、決まった枚数の写真を撮って、後で振り返る』です。
仮に1日に100枚の写真を撮ると決めたとします。 自分が教務を引いたもの、心が動いたもの、感動したものなど、毎日パシャパシャ撮るんです。
そしてそれを見返し、毎日繰り返しをしていると、自分の傾向が見えてくるのです。
そのことに自分が感じたことを、『言語化』すること。
「黄色い物ばかり撮ってるな」、「自分の顔よりも小さな丸い物をたくさん撮ってる」、「水が写っている写真が多い」みたいな感じですね。
これは、写真を通じて自分の感性を自己分析してるということなんですよ。
これを繰り返すと結果的に抽象化が上手くなってくるとのことです。
以上となります。 今回も最後まで御覧くださりまして、誠にありがとうございました。
稲葉 景