読書:経済で読み解く織田信長
こんばんは。 稲葉です。
「経済で読み解く織田信長」を読み終えました。 面白かったですね。 信長について書かれた本というよりも、信長が戦ってきた寺社勢力の正体、信長が行った業績の真の価値などを、鮮明に学べる良書でした。
僕がこれまでに読んできた歴史書とは完全な異物であり、まさに経済を学ぶための著書といえます。
冒頭に書かれていた「経済の掟」の話など、本書を読まなければ恐らく触れもしないのだろうと予想される内容が多々ありまして、本を一冊を読み終えただけとは思えないほど、知識が広がり考え方がの幅が深まったのではないかと思います。
また、経済知識0の僕にも理解できる亭々な文章表現にも感服いたしました。
よく日本人は歴史について語る時に、「何が起こった」、「いつ起こった」、「誰がやった」ということは分かっていても、「何故それが起こったのか?」という理由や目的に関しては、答えられない人が多いと言います。 本書を通じてさらにそのことを痛感しました。 そもそも僕自身、戦国時代が何故起こったのかなど、考えたこともありませんし。 そんな知識0の僕でも完全に納得してしまうクオリティの経済書こそが、この「経済て読み解く織田信長」ですよ。
著者は本書を信長視点ではなく、信長の背景にいた敵にフォーカスを当てて執筆しています。 これまでにさまざまな信長について作られた本はたくさん世に流通しているので、わざわざ似た物を自分が作らなくても良いという潔さです。 それ以上に、今の時代の歴史のテーマともいえる、「何故、そのことが起こったのか?」、「このことの背景にはどんなことが起こっていたのか?」といった、意図の部分を強烈に学ぶことができるので、僕自身、今後あらゆる分野で、捉え方、考え方、発想の仕方が変わってくること間違い無しです。
日本が如何にして戦国時代に突入したのか!? 信長の比叡山焼き討ちの真の目的とは!? 信長の残した実績の真の価値とは!? 「織田がつき、羽柴がこねし天下餅、座って食うは徳川家康」という句が示す真の意味とは?
これら全てがこの一冊に凝縮されています。
超絶、お薦めの一冊です。 そして僕は本書を購入するキッカケとなった、「経済で読み解くシリーズ」の最新作「経済で読み解く豊臣秀吉」を読みます。