「AIとBIはいかに人間を変えるのか」の書評ブログ(AI編)

こんばんは。 読書を通して知識の層が蓄積されていく快感に酔ってる稲葉です。

いや〜、面白かったです。 何が面白いってこれですよ。 これ。 この本です。

この「AIとBIはいかに人間を変えるのか」が非常に面白くてですね。 最近、いろんな人にお薦めしまくってます。

これまで、言葉だけ知っていたり、表面上の知識だけが先行していた数多の点たちが、本書を通して、線となり、面となり、いろんなことが頭の中で繋がってきて、今、非常に楽しくなっています。

結論からお伝えすると、AIとBIが発展することで、人間は食うため・生きるための労働から解放される道を進むことができるようになります。

本書は、第1章「AIとは」、第2章「BIの仕組みと効力」、第3章「AI+BIの社会で人間はどう生きるのか」の3つの章に分けらているんですね。

なので、今回は第1章「AI(人工知能)とは」について、筆を取らせていただきました!

AIとは?

最近、非常によく聞く言葉なので、AIという単語を知らないという方はあまりいらっしゃらないかと思いますが、軽くおさらいしておきますね。

AI(エーアイ)とは、「Akira Inaba(アキラ イナバ)」の略称で、1987年4月17日(金)13:58に北海道の利尻島という島で生まれた稲葉家の長男〜っていうのは冗談です(笑)

自己主張が強過ぎました(笑)

AI(エーアイ)とは、「Artificial Intelligence(アーティフィシャル インテリジェンス)」の略称で、日本語で人工知能という意味を持ちます。

僕は本書を読むまで、AIって、ディープラーニングが生み出された後に発明されたものだと思い込んでいたんですね。 ところがどっこい、全くそんなことはありませんでした(笑)

なんとですね!! AIの概念が作られたのは、僕が生まれるよりも遥か前、1956年だったのです!!!

マ、マ、マジ、、、で???

ただし、当時はコンピュータ技術がそれほど発展していなかったため、当然ディープラーニングなんて技術があるわけがありません。 なので、AI自体が当時の技術者たちの頭の中にある理想からは程遠い、クオリティの低いものにしかならなかったみたいですね。 まぁ、何事も最初はそんなもんですよ。

その低迷の時代に終止符を打ち、AIをはじめとするコンピュータ技術の革新を加速させたものこそ、2012年に発明されたディープラーニングだったのです!!!!!

あの時は本当に、キターー!!!って感じでしたね!!!!

もうね、インパクトが強過ぎて、僕の脳内でセカンドインパクトを飛び越えてサードインパクトが起きたことを今でもよく覚えています。

そこからディープラーニングの技術をAIに組み込み、凄まじい勢いで技術革新が起こり、今の流れに至るわけですよ。 そこからですね。 映画「ターミネーター」のように、自律意識を持ったコンピュータが、いずれ、人間を支配する世の中になるんじゃないのか?と言われるようになったのは。

コンピュータが世界を支配するというのは言い過ぎですが、実際に働き方や仕事の内容といった観点でお話しすると、大きく変わっていくのではないかと思います。 そのことに期待を持つ人がいれば、そうでない方がいるのがこの世界の面白いところですよね。

AIの発展が世の中に与える影響

本書によると、AIの技術が発展することで、「知的労働の価値の暴落」と「感情労働の価値の向上」が起こるそうです。 まぁ、そりゃそうだろって感じですが(笑)

その理由はメチャクチャ簡単で、火を見るよりも明らかです。 2045年に到来されると言われている、シンギュラリティ(AIが人間の知能を上回る転換点)によって、これまで人間が担っていた仕事の大半が人間がやる必要が無くなるからです。

人間よりも頭の良いコンピュータが、より正確に、よりスピーディーに仕事をした方が良いに決まってるので。 ってか、このことは何もAIによって始まったことではなく、ずっと昔からあった話です。 洗濯機が無かった時代は人間が手で洗濯をしていたけど、洗濯機が作られてからは手で洗濯する人が激減したはずです。 その時に、「仕事が無くなった〜!!!」って喚いてる人がいても、「知らんがな。黙って洗濯機使えや(笑)」って話ですよね。 それと同じで、今後も仕事なんてのはどんどん移り変わりがあるものだと認識していた方がメンタル的に楽なんじゃないかな?って思ってます。

AIの現実

だからといって、知的な仕事をする上で今すぐ人間が必要無くなるのかと言うと、そういうわけでもないんですね。 現時点でのAIは最先端のものであっても、「特化型AI」と呼ばれるタイプのものしか存在していません。

特化型AIとは、ある特定の分野にのみ特化していて、他の機能を持たないAIのことを言います。

例えば、車の自動運転ができるAIは既に実現化されているけど、乗車している人に合わせて臨機応変にお店や銀行、トイレなどを探したりできるわけではありません。 「アルファ碁」という囲碁に特化したAIは、人間の囲碁の世界チャンピョンを倒せるほど、知能が優れているんだけど、翻訳機能が付いていたりするわけではないんですね。 こんな風に、現状のAIは汎用性が劣るものが多いのが現実です。 近い未来、AIの主流が「特化型AI」から「汎用型AI」に代わっていくことが世界中から期待されています。 もちろん僕も期待しまくりです。

AIのカンブリア爆発の契機

ちなみに、ディープラーニングによる自律的学習が可能になったことを、「AIが眼を手に入れた」と表現する人もいるそうです。

先月読んだ、ホリエモンこと堀江貴文さんと、現代の魔法使いこと落合陽一さんの共著「10年後の仕事図鑑」にも似たようなことが書いてありました。

10年後の仕事図鑑

10年後の仕事図鑑

そこで堀江さんは、「今のAIは眼と耳を手に入れたに過ぎない。もし今後、AIが手を手に入れたら、人はもう太刀打ちできない」的な内容を書いていたことを思い出しました。

堀江さんのご意見はごもっともなのですが、僕はAIが眼を手に入れたこと自体に、とてつもなく大きな価値があると思っています。

そもそもAIが眼を手に入れたことを、地球の生物が眼を手に入れて大繁殖をした5億4千万年前のカンブリア爆発をルーツに、「AIのカンブリア爆発の契機」とも言われているそうです。 たかが眼かもしれませんが、されど眼でもあると思います。 この小さな進化が大きな発展に繋がると信じています。

AIと人間の共存

今後、AIが発展していくのは時間の問題で、そのことに対してギャーギャー騒いでも何の意味も無いってことは、認知の差はあれど理解できるかなと思います。 で、大事なことはここからです。 AIの発展と共に人間の生活が廃れていくという意見を聞くことがありますが、現実的にはそういうことにはならないんですね。 確かに、今やってる仕事の大半が無くなっていくのは避けられない未来かと思いますが、要は自分がやる必要の無い仕事をAIに任せ、人間の方が有利に進められる仕事を人間がやりゃ良いってだけの話です。 僕はAIのことを、人類の敵では無く、人生をより豊かにしていく上で、大変役立つ可能性を秘めているものだと考えています。

確かに反復可能の知に関することは、人よりもAIの方が有利なのですが、人間の方がどう転んでもAIよりも優れている分野だってたくさんあります。

なので、人間の強みとAIの強みをしっかり認識した上で、仕事を分担する力さえ身に付けることができれば人生イージーモードってことですよ。

AIの強み

頭で考えたり、記憶をしたり、単純作業の反復をするような仕事は、今後、完全にAIの独壇場になっていくかと思われます。

例えば、情報処理のスピード、学習スピード、客観的妥当性の高い答えを出す仕事、情報の定量化などは過去の事例を元に、とてつもないスピードで仕事をこなしていくため、人間には太刀打ちできません。 この手の仕事に携わっている方は、マッハで諦めて別の仕事を探すのが良策ですね。

逆にAIにとって難関なことでも、人には容易にできることもあります。

人間の強み

人間の強みは、大枠3点あります。

1、身体性ベースのマルチスク要素

最も顕著に差がつくものとして挙げられるのが、肉体をベースとしたマルチタスク型の仕事ですね。 身体知とも言えると書いてありますが、肉体を通さないと出来ない仕事、判断できないことというのは、思いの外、世の中溢れかえっているもんです。 以前、何かで落合陽一さんが、「今後はホワイトカラー的な仕事よりもブルーカラー的な仕事の方が需要が出てくる」とお話しされていましたが、こういったことをすでに知っていた上での発言だったのかもしれませんね。

2、直観・直感要素

AIはあくまで人口の「知能」でしか無いんですね。 ですが、人間に備わっているものは、「知能」だけではありません。 その根幹にあるのは、人間には五感と第六感による、直観と直感かあるからです。 自分でもうまく説明できない「なんとなく」という、ロジカルシンキングや合理性的思考を完全に無視した謎の力が人間にはあるんですね。 これって、中々馬鹿にできないもので、この生き物らしさというか、経験値からくる力というか、こういった野生のカン的なものを今後、さらに磨いていくことが、重要な気がします。

3、クリエイティブ要素

人間は失敗から学ぶが、AIはデータから学ぶと言われています。 つまり、AIは過去の事例が無いものに非常に弱いということです。 情報処理や学習スピードを活かすための材料が無いからです。 なので、まだ無いものを生み出すという、クリエイティブ要素に関しては、AIはまだまだ人間の敵ではありません。

人の心を揺さぶることができるのは今の技術では人間の特権のようですね。

以上のことから、AIと人間の共存社会を実現化させるには、それぞれの能力の強みと弱みをしっかり補完し合うことが大切なわけで、明確な役割分担さえできていたら、充分豊かな人生を歩める可能性があるということです。

今回は第1章「AIとは」についての書評でした。

次回は第2章「BI(ベーシックインカム)の仕組みと効力」について、書評させていただきます。