読書:孫子 第4章【逆転を狙う】
こんばんは。 稲葉です。
孫子の第4章【逆転を狙う】を読み終えました。 逆転を狙うというタイトルからは想像が付かないと思われるかもしれませんが、意外と現代でも応用が効くことがたくさん書いてありました。
今回は、直面状態を一気にひっくり返す革命的大逆転劇、もしくは、そもそも直面しない態勢を整えることがわかる学びをピックアップしてシェアしようかと思います。
勝兵は先ず勝ちて而る後に戦いを求め、敗兵は先ず戦いて而る後に勝ちを求む。
勝者は予め、勝利する体制を整えてから戦うが、敗者は戦いが始まってから慌てて勝利を掴もうとし、結果、敗北していく。 これは現代のビジネスパーソンの仕事に関しても同じことが言えますね。 僕が大尊敬している野村克也元野球監督は、こんなことを言っていました。
のむさん格言
勝ちに不思議の勝ちあり、負けに不思議の負けなし。
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※余談ですが、僕、今週の火曜日に野村監督の講演会に参加をして来ます。
孫子によると勝利する態勢として、「人材の招集」、「自軍の養成」、「食品の確保」の3つを徹底的に整える必要があるとのことです。
兵の形は水に象る。
水に一定の形状が無いのと同様に、戦いにも不変の態勢はありえないもんです。 変化に柔軟に対応できることが強い軍隊の必須条件ですね。 これは、現代に当てはめると、過去の成功パターンに囚われずに、時代の変化に合わせは柔軟さが大切であるとも解釈できます。 そもそも、失敗のほとんどは、過去の成功パターンにしがみつくことによって起こるものです。
その来たらざるを恃むなく、吾の以って待つあるを恃むなり。
「備えあれば憂いなし」という言葉がありますが、万全の態勢を整えることが大切であることが読み取れます。 では、何をもって万全の態勢と呼べるのでしょうか?
孫子において、以下の2点の態勢を整えると良いと書いてあります。
希望的観測に陥ってはならない
真に万全の態勢であるかどうかは、敵と味方の力量の差によって伺えます。
僥倖を期待してはならない
神の領域に委ねる範囲を少なくする努力が必要ということですね。 努力を怠っておいて、運を天に任せているうちは、天は味方をしてくれません。 人事を尽くしたからこそ、天が味方してくれるのかもしれないということですね。
第4章【逆転を狙う】を読み終えて
本章はこれまでの前3章以上に現代生活で活かせることが多かったです。 まさに孫子の考えはこれからの未来を生き抜く原理原則と言えますね。 以前、岡崎さんから、原則とは「不変であり、普遍であり、自明であり、効果性があること」だと教わりました。 いつ世にも通用する原理原則をしっかり学ぶ必要がありますね。